「小さな決断」をたくさんしよう

 

いまの会社に新卒で入社して半期がたった時、いきなり一つの事業をポンと任された。

いわゆる、「無茶ぶり」というヤツだ。

それから2年半、わたし一人で一つの事業を走らせてきた。

 

 

 

といったら、すごくかっこよく聞こえるのだけど、実際は泥臭いものだった。

サービスの仕組みづくり、マニュアル・販促資料づくり、テレアポ営業、パートさん雇用の運用…。

 

 

 

会社の先輩方から心配され、(ありがたいことに)お客さま、学生時代の先輩や友達からもたくさんたくさんアドバイスをいただいた。本当にありがたかった。

 

 

 

ただ、ほとんどアイデアベースで、実際に運用する上での事情は加味されていない。
ちがうんだよな、ここはこうなんだよな。うーんうーん…。

 

 

 

結局は、自分が責任をとることになる「小さな決断」をしないといけない。


いただいたアドバイスを実行に移せたことは、ほんの一握りだった。


(最終的なGOをだすのは社長だけど、「小さな決断」にOK出してもらうにはどうすればいいのか?がとても大事。私にとって、一番の営業先は社長なのかもしれない)

 

 

 

経験・積み重ねほぼゼロの状態で「小さな判断」を下す、下し続ける。これが、一番大変だったことであり、一番の仕事の肝であり、一番の学びだった。

 

 

 

 

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この「小さな決断を下す」を理論化したもので「OODAループ」というものがあるらしい。(以下、真面目なはなしになってしまいますが…!)

 

 

これは、アメリカ空軍で研究された、指揮官のあるべき意思決定プロセス。
人が意思決定をして行動するまで、下記のプロセスを経るとされているそうだ。


   Observe(観察)
    ↓
   Orient(情勢判断) ★★★
    ↓
   Dicide(意志決定)
    ↓
   Act(行動)

 


戦闘の中で、OODAループを高速回転させることで、相手に心理的ストレスを与え、Orient(情勢判断)を間違えさせる、そうして優位に立つことが勝利の肝になる。

このことから、4段階の中でOrient(情勢判断)は、「Big O」と呼ばれ、特に重要視されているらしい。

 

そして、これはビジネスにも導入されている。

 

 

下記引用:

https://ja.wikipedia.org/wiki/OODA%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97 

 

 

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このループを知り、面白いなと思ったことが、2つある。

 


一つ目は、「正しさ」を追求しないこと。

 

 

なんと、このOODAサイクルのBig O(情勢判断)では

「いかなる環境においても適切に動作する保証はない」とされているらしい。

そう、「正しさ」はそこまで追求していないのだ。

 

 

 

私が、「小さな決断」をする中で、やっかいものTOP3が、わからないこと、もやもやすること、納得いかないこと。

  

この3つのやっかいものが、決断を下すのをじゃましてくる。

 

自分の中の「正しさ」を追求しすぎて、前に進めなくなる。しかも人よりもずっと、それにこだわってしまうのだ。

  

そして、会社ではひたすら「お前は遅い、マイペースすぎる、なめくじなのか」と鼻で笑われながら、怒られてきた。(笑)

 

 

 

だから、「アメリカ空軍よ、よく言った!!」とびっくりしたし、なるほどと思った。

 

 

 

私も負けずに、もっともっとサクサク決断を下してやろう!

わからなさや、もやもやや、納得いかなさは、いったん保留だ!!

 

 

 

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二つ目は、とはいえ、ちゃんと事実を見ること。

  

 

戦闘をしているわけではないから、高速回転させなきゃってことはあまりないけれど(笑)、よりよい「小さな決断」をしたい。

 

 

 

でも、人は思いのほか、事実をちゃんととらえられないと、私は思っている。

 

 

 

「~するべき」という思い込み、先読みのし過ぎ、自分勝手な妄想にはじまり、

キラキラしたものに心奪われたり、ドロドロしたことに巻き込まれたり、

プレゼンがじょうずな人の意見をあれよあれよと納得してしまったり、

好きなひと・尊敬するひとの価値観にどっぷり染まってしまったり…。

 

 

 


良くも悪くも、いろいろなものが視界を遮ってきて、いろいろなものに巻き込まれて、いろいろなものに流される。

 

 

 

でも、本当はシンプルで、「現状」は3つしかないのだ。

 

  • 目の前にある事実
  • 目に見えない文脈(自分・他人の願望/ 解釈/ 感情/ 大切にしたいこと)
  • わからないこと

 

 

それなのに、

 

目に見えない文脈でいっぱいっぱいになったり、

わからないことと戦ってしまったり。

目の前にある事実をすっ飛ばしたりする。

 

 

 

 

だから、巻き込まれたり、流されてしまいそうになったら、

今自分はどこにいるのか、上記3つをちゃんと整理をする。

 (特に、目の前にある事実を改めてとらえる努力をする)

 

 

 

そのうえで、「わたしにとって、さらにわたしたちにとって、ハッピーな決断」が下せたら、最高だ。

 

 

 

 

忘れないでいたいことの、ひとつ。

 

 

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25歳。

長い人生で、きっと結構大事な時期。

 

 

 

これから何をしよう、将来不安だなと足元を見るよりも、

 

 「今ここ」にいる自分のBig O(情勢判断)を頼りに、

よりよい「小さな決断」を、たくさんたくさんしていきたい。

 

 

 

 

 

yuico *